NO ENGINEER NO CRY

泣かないエンジニアはいない

NAIST合格体験記(2018年版)

今更ですが一応書こうと思います(圧倒的自己顕示欲)
因みに私は情報科学領域で受験しました。

他の方もたくさん記事を書かれているので分かると思いますが、受験科目は「数学・小論文・面接+TOEIC,学部時代の成績」です
今年からは配点も公開されるようになったらしいのですが良くわかりません。
TOEICと数学が30点で小論文が90点とかなんとかという噂を小耳にはさみましたがよくわかりません。
自分のときは200点満点(高専推薦枠は250点満点?)でしたが、毎年違うっぽいので今年はどうなのかよくわかりません。

私のスペック

一応自分のスペックをある程度載せておきます。
・地方国立大情報系出身
・成績は中くらい? 総合するとGPAが2.2程度なので中の下くらいかもしれません(落とした科目は成績証明書に反映されないので実質もっと高いです)
・専攻は少し変えています
・特にこれと言った実績とかはありません 一般的な学生を想像していただければと思います

数学

基本的な内容しか出ませんが、時々難しい問題も出てきてよくわかりません。
2/4解ければ良いのと、面接官がヒントをくれることもあるので、あまり気負いしなくても良いと思います。
私のときの問題は
解析
「関数y=...の接線を求めて点(x,y)(数字は忘れました)を通る直線を求めよ」(うろ覚え)
「法線を求めてうんちゃらかんちゃら」
代数
「行列Aが正則のとき、|A|≠0を証明せよ」(左辺がこうじゃなかった気がする)
「行列の下三角行列と上三角行列を求めよ」
みたいな感じでした 全部うろ覚えですが、どれも基本的な内容で、特に解析は両方高校数学でした。
当日は焦りまくって事前の問題解く時間でミスりまくり、本番でも計算ミスしまくりました。3,4回指摘されました。
代数は何も分らんな~ってなってましたが、素直に負けを認めると「正則行列の条件は?」と訊かれたので色々答えていると「逆行列を持ってA・A^-1=1になって~」と言ったところで「それだよ!」と言われとりあえず黒板に書いて「何か気づかない?」「両辺の行列式求めてみて?」と言われて結局答えまで教えてくれたのを覚えています。
声が震えていたので緊張に配慮してくれたのでしょう。しらんけど。しかしなぜ解けなかったのか。

英語

TOEICです。
合格者平均は630と聞いていたので特に気にしてませんでした。
入学してから「平均630ほんまか?」という気持ちになりましたが、今年はOCとかで「日本人の合格平均は670です!」と言っているらしくて頭の中が?でいっぱいです。
多分500超えてたらあんまり気にしなくていいんじゃないかなあと思います。配点も大きくないし。もちろんあるに越したことはないですが。
因みに英語の勉強は「英語上達完全マップ」に載ってる方法がお勧めです。
それじゃなくても、毎日電車や寝る前に単語帳眺めて、音声ちょっと聴いていればそれなりの点数は取れるんじゃないかなあと思います。
受験が迫ってきてこの記事を読んでると言う人がいれば他の部分を頑張りましょう。

小論文

とても大事です。
面接も基本的にこれを基に行われます
採点基準はよくわからないのでアレですが、案の面白さとかよりは、研究論文を書けるかどうかを見られているように思います。
なので、新規性や実現手法などについてしっかり触れられていればクリアできると思います。この辺は論文の書き方や実際の論文を調査していくと良いと思います。私は20本ほど論文を読んだ記憶があります(盛ってそう)。実際にちゃんと読んだのはその半分もなくて、大体はアブストだけとか斜め読みとか、論文のまとめ記事を読んだだけとかです。
当たり前ですが自分の論文の核となる部分はしっかり読みました。
また、小論文に書く以上自分でその内容を説明できる必要があるので、提案手法や実現可能性についてはしっかり調べました。ここが足りてないと面接で深堀されて撃沈する可能性があります。
あと添削してもらうの大事です。
私は希望研究室の学生2人に合計5回ほど添削してもらいました。手法や案の相談も少し乗ってもらったような気もしますし、乗ってもらってなかったような気もします。
あとは自分の指導教官に毎日のように添削してもらっていました。こっちは合計10回くらい見てもらっていたと思います。修正を重ねてバージョン12くらいまでいって提出しました。そんなに修正する必要はないと思いますが、とりあえず添削はしてもらったほうが良いと言うお話。特に研究室の指導教官の人が見てくれるという場合はぜひ見てもらいましょう。分野が違っても論文の書き方はよく分かっているので的確なアドバイスをくれます。私はプレゼンの練習もしてもらいましたし、当日されそうな質問も洗い出してもらいました。(ありがとうございました)
出来上がった論文は、文章量はかなりいっぱいいっぱいで、文字と文字の間隔を詰めたりして何とか2枚に収めました。図はパワポと無料素材で作ったシステム構成図を1つ入れて、現在やってる研究は1枚目の左側だけ、参考文献は4つで1つは英語論文にしました。説明したかったけど入らなかった分は面接でカバーしようという感じで行きました。
余談ですが世の中には、内部生に「今やってる研究今後はどう発展させていきたいですか?」って訊いてそれを小論文にした人もいるので割と何とかなります。知らんけど。
一見ダメなようにも聞こえるけどこういうのはまさに「ここでしかできない研究」になりうるので良いんじゃないかなあと思います。

面接

前に数学があったので割と平常心で行けました。
初めに3分のプレゼンがあって、その後色々質問を投げかけられます。
「提案手法古くない?」「これ使ってもらえるの?」みたいなヒヤっとする質問もありましたが、全部即答しました。とりあえず黙らないこととコンクルージョンファーストが大事だと思います。
因みに前者には「それ以外にも、それの結果を基にした機械学習使う方法とかも考えてて~」みたいな感じで、後者には「こういう研究があったのでそれを基に使ってもらえるよう促して~」みたいな感じで答えました。苦しい。
覚えてる限りではされた質問は

◆今やってる研究
・提案手法古くない?
・他にこういうアプローチもあるけどそれは考えなかったの?
・どういうプログラム使ってやってるの?

◆やりたい研究
・こういうアプローチは考えなかったの?
・これ使ってもらえる?(ちょっと深堀された)
・エラー起きたら大変だけどどうする?
・この研究するにあたってどういう能力を身に着けていく必要がある? 今それらの勉強してる?
・小論文に書いてるこの専門用語はどんな手法?→(機械学習を使うと答えていたので)具体的にどんな機械学習
・参考文献以外に論文読んだの?
・学部時代、こういう系の授業はあったの?(専攻変えたから?)
・この研究を行う上で一番難しいところはどこ?

確かこれで全部です。
基本的に結論を先に述べること、前向きな返答をすること、例示などして分かりやすく答えることを意識しました。
例えば、今やってない勉強のこと聞かれても「受かってから入学までの間にやる予定」とか、参考文献以外に呼んだ論文は「●●で××みたいな研究がやられてて、自分の研究が実現可能か慎重に検討した」みたいな。
あと「古くない?」みたいな質問も気にせず答えられればOKです。
私は本番でなんかよくわからない受け答えをしてしまう場面もあれば、アピールしようと思ってたことを話しそびれたりもしたのですが何とかなったので何とかなります。黙るのが一番ダメ。

結果

150点でした。合格最低点は127とかだったと思います。寮の待ち番号は44でした。研究科ごとでこれなので結構下の方っぽいです。因みに70番台までは観測してます。今年は高専推薦でも入れなかった人がいるみたいなので、入寮するのは本当に厳しいです。下宿先を探しましょう。因みに学校の周りにはないので下宿してもなんだかんだで交通費やガソリン代が掛かりがちです。車持ってるとヒーローになれます。

その他

受けるかどうか悩んでる人は、ネットで記事漁ったりするより実際に訪問してみましょう。実際に訪問してみないと分からないこともたくさんあります。(多分)
私は苦労してでも入って良かったと思ってる学校なので、興味があればぜひご検討を。
私が書いた生活雑記はこちらにあります。面白いこと書いてないけど読んでね。

pieslog.hatenablog.com